■最低限の手続きの流れや税金のポイントを押さえる

家の売却手続きは、大まかには以下のような流れです。
売却希望価格を決めるための査定→買受希望者との条件交渉→契約（手付交付）→買主の融資を実行した上で残金決済

です。

もちろん、専門的な部分は不動産仲介会社がフォローしてくれますが、売主自身が理解しておきたいのは、売出価格決定や利益が出た場合の税金など、お金に関することです。

まずは、売却益に対する税金について考えてみましょう。

基本的には、儲けが出なければ税金はかかりません。その際に使う計算式は、
「譲渡収入－（取得費＋譲渡費用）」
となります。

譲渡収入とは、実際に売却により売主の手元に入ってきたお金です。
そこから売主自身が物件を取得した時にかかったお金と、今回の売却のために直接かかった経費を差し引くと「儲け」が算出できます。

売り出す前提として、必ず最初に不動産業者の査定を取ることになります。
不動産査定による金額は不動産鑑定士の鑑定のように厳密に算出されるものではないため、法的拘束力はありません。

しかし、不動産業者としては、近隣の似たような事例と比較したり、その物件の特色を捉えた上で「このくらいが妥当」という価格を提示しています。

愛着のある自分の家はどうしても高く見積もってしまいまいがちです。ハッキリとした根拠がなく相場より高値で売り出すと、何ヶ月待っても問い合わせが全然来ないという可能性もあります。また、逆に安すぎると、売却してから「もっと高く売れたはずだ」と後悔するケースもあります。
自分自身で事前に相場を把握したうえで、最初の段階でプロである不動産業者と慎重に打合せをして売出価格を決めることが、満足できる売却への近道です。

■一括査定を利用すると相場がわかりやすい

現在はインターネットで必要事項を入力するだけで一括査定ができるという便利なシステムが一般的になりました。

まずは、一括査定サイトを運営している会社から不動産業者に連絡がいきます。
サイト運営会社は家の売却を専門とする会社ではないことが多いため、その後は直接サイトに登録している業者から電話やメールが来ます。
このシステムは顧客としては便利でラクというメリットがあります。更に、不動産業者にとっても売却の見込み客からの相談を聞けるというメリットがあるのです。
3社くらいに頼めば、それぞれ微妙に異なる金額が出されるものの、互いにそこまでかけ離れた金額にはならないため、相場を具体的に把握することができます。
また、最初に頼んだ業者では気がつかなかった不動産の魅力や特徴を、2社目の業者が気付いて指摘してくれる可能性もあるあります。

■まとめ

・不動産売却の手続きにはいくつものプロセスがあるが、難しい部分は不動産業者がフォローしてくれる。
・家を売却した際「儲け」が出れば、そこに課税されることもある。
・不動産業者の出す査定に拘束力はないが、過去の事例などを参考にしているため、ある程度の根拠がある。
・不動産の相場をより簡単に、正確に知るには、一括査定サイトが便利である。

売却については税金や書類など難しい部分もありますが、わからないことは不動産業者に質問して説明を受けておきましょう。
一括査定サイトを利用して複数社から見積もりを取れば効率よく相場を知ることもできますし、同時に信頼に足る業者を選ぶこともできます。

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