今回は、空き家を手に入れたの様々な危険性についてご説明します。

◆空き家を手に入れたケース

住む家とは別に空き家を手に入れるケースの多くは、親族からの相続によるものです。
両親が亡くなったことにより実家を相続するほかに、遠い親戚から相続するということもあります。ましてや遠い親戚からの相続となると、一度も物件を見たことがないという方もたくさんいらっしゃるかと思います。

◆売らない理由

家を相続しても住まないのであれば、すぐに売るべきと思われますが、売ることもなく、ただ放置されている物件もたくさんあります。

所有者が空き家を売らない理由としては、

・解体費用がかかる
・思い出が詰まっている場所である
・いつか住む可能性がある
・売却活動をするのが面倒である
・相続で揉めている

上記などがあげられます。

また、両親が介護施設に入居して空き家となった実家ですと、両親の反応を懸念して、売却しにくい場合もあります。

◆空き家を放置する危険性

家はそのままにしておくと、下記のような危険性があります。

・倒壊リスク

空き家となる家は古いものが多く、中でも昭和56年の耐震基準改定前に建てられたものは、倒壊する危険性が高いと言われています。新耐震基準で建てられた家でも、手入れを行わず放置されていると、耐震強度を保っていない可能性があります。そのため、地震や台風などがきっかけで倒壊してしまうリスクがあります。

・損害賠償のリスク

老朽化のため瓦が落ちたり、門扉が飛ぶなどして、近隣の人に怪我をさせたり物に損傷を与えてしまった場合、損害賠償に発展する危険性があります。
住んでいた際にかけた保険があるからといって安心してはいけません。保険の対象は住んでいる家であり、空き家には適用されないのです。空き家も適用できる保険は住宅用ではなく、リスクの高い一般物件用となり、保険代も上がります。

・資産価値が減る

木造建物の資産価値は25年ほどといわれています。時が流れるにつれ資産価値は低下します。築年数の浅い空き家の場合は、できるだけ早く不動産会社に相談することをおすすめします。

・犯罪者や野生動物の温床に

空き家は暗く、人が寄り付かないため、犯罪者が住み着いてしまうリスクがあります。また、近年では村や町に野生動物が下りて、空き家に住み着くことケースも多いです。
野生動物が住み着くと建物を傷め、ゴミや食べかす、糞尿などで悪臭が発生します。

活用予定のない空き家はできるだけ早く売却しましょう

相続などで空き家を所有することになった際、活用する予定がなければ、できるだけ早く売却をしましょう。遠方にある場合は時間をかけられないと積極的になれないかもしれませんが、空き家を放置することには様々な危険性があります。

空き家は劣化が早く、朽ちることで近隣の人に迷惑をかけ損害賠償に発展するリスクもあります。また、犯罪者や野生動物の住処となり、不法投棄場所になることの他、維持管理費や固定資産税も発生します。

空き家を所有した場合、なんとなく持ち続けるのではなく、賃貸やコミュニティスペースとして街に提供するなど有効な活用方法も視野に入れることもおすすめします。そのためには所有する空き家が法的に売却や活用が可能かどうか確認しましょう。

例えば、敷地の境界線についてトラブルがないか、違法建築になっていないか、相続登記が行われているか、などについてのチェックが必要です。

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